Case 1 「物語性」を重視し記憶に残るコンテンツづくり














左:料理レシピをまとめたパンフレット(小冊子)
右:新聞広告
ブラジル国日系人向け静岡県プロモーション業務
発注者:静岡県地域外交局地域外交課
期 間:2021~2022
内 容:静岡県のPR動画制作|静岡県の特産品を活かした料理のレシピ作成|静岡県PR動画及び食に関するレシピを、現地邦字新聞(ニッケイ新聞=現ブラジル日報)に掲載
Q1動画制作の裏側を教えてください。
私は総合プロデューサーとして本作品に携わり、制作体制の構築にも注力しました。プロデューサーにはブリコラージュ社の仲島尚氏、監督には商業映画で豊富な実績を持つ羽野暢氏を迎え、脚本から演出の細部に至るまで、チーム一丸となって妥協なく作品づくりに取り組みました。音楽については、地元静岡大学で教鞭を執る音楽家の長谷川慶岳氏に作品のコンセプトとイメージを丁寧にお伝えし、オリジナル楽曲を制作していただきました。
Q2出演者の方々は?
キャスティングにおいては、プロの俳優陣に加え、ロケハンの過程で出会った地元の方々にもご出演いただきました。主人公である探偵の相棒役をはじめ、喫茶店のママ、ブラジル食材店のオーナー、日本酒Youtuberといった個性豊かな役柄には、現地でお声がけした皆様に演じていただいています。
また、作品内で紹介する観光地で実際に働かれているスタッフの方々や弊社静岡支店長も出演し、地域密着型の作品づくりを実現しました。さらに、浜松市出身の写真家・若木信吾氏にはカメオ出演をお願いし、作品に花を添えていただきました。
Q3プロの役者さんが気になります。
主人公にはアライジンさんを起用しました。物語の核となる失踪する日系ブラジル人女性とその姉役については、劇団SPAC(静岡県舞台芸術センター)にご相談し、宮城嶋遥加さん、石井萠水さんにご出演いただきました。SPACは1995年に静岡県が設立した日本初の公立劇団で、舞台芸術の創造・上演から教育・国際交流まで幅広く手がける文化事業集団として、高い評価を得ています。
Q4ひとつこだわった点を挙げるとすれば……。
ブラジルには「ノヴェラ」(正式名称:テレノヴェラ)と呼ばれる豊かなドラマ文化が根付いています。これはラテンアメリカ全域で愛されるテレビドラマの形式で、特にブラジルでは壮大な長編メロドラマが数多く制作され、人々の生活に深く浸透しています。
この文化的背景を踏まえ、本作品では2部構成を採用し、物語性を重視した構成としました。単なる情報発信ではなく、視聴者の心に深く刻まれる作品を目指したのです。限られた予算の中、撮影期間は3日間という短期集中で臨みました。
Q5動画はそのほかの制作物(レシピ、冊子、新聞広告)と連動しているのでしょうか?
映像作品では地域の名物も数多く登場させました。動画とは独立した企画として、冊子と広告には『東海道中膝栗毛』の要素を取り入れ、歴史的な旅の文脈と現代の観光を結びつけるコンセプトで制作しました。デザイン監修は、地元で美術家・デザイナー・大学講師として多方面でご活躍の鈴木安一郎氏にお願いしています。
また、レシピ開発においては幸運な出会いがありました。ブラジル在住経験を持つ料理研究家で管理栄養士・フードコーディネーターのいしづあきこ氏が、偶然にも当社の近隣にお住まいであることが分かり、ご協力いただいてオリジナルレシピを考案いたしました。
Q6PR制作業務を「専門」としていない会社がなぜこうしたこと?という反応もあるかと。
当社は南米市場における専門性を核とした事業展開を行っております。南米経済の中心地であるブラジル・サンパウロに拠点を置き、30年近くにわたる現地での活動を通じて、経済・社会・文化の各分野における深い知見を蓄積してまいりました。
この長年の経験により、現地で求められるコンテンツの傾向や効果的な情報発信手法を熟知しており、南米全域のクリエイティブ人材との強固なネットワークも構築しています。こうした現地密着型の専門性と人的資源を活かし、真に魅力的で訴求力の高いコンテンツを創出することが、当社の最大の競争優位性となっています。



